前回書いたコーヒーイベント”「復活の香り」を楽しもう”は、
まずは、スタッフさんのご紹介の後、
「珈琲鑑定士が語る”おいしい”コーヒーの話」からスタートしました。
そもそも珈琲鑑定士って?
以前、気になって少し調べたことがあるんですが、
○○研究家のように名乗ったが勝ちではなく、
資格があったことは覚えています。
でも、種類・・・と言いますか、認定しているところが多すぎて、
それぞれ、どの程度のスキルが判断されるのか
「今ひとつ分からない。」と言う印象でした。
今回語って下さった珈琲鑑定士の三橋さんと言う方も
・ブラジルのサントス商工会議所が認定した珈琲鑑定士
・コロンビアの珈琲鑑定士
・アメリカスペシャルティコーヒー協会のカッピングジャッジ
・Qグレードコーヒーの珈琲鑑定士
でいらっしゃいます。
それぞれの資格について詳しくは語られませんでしたが、
1つ目のブラジルのサントス商工会議所が認定した珈琲鑑定士 は、
「コーヒー豆の格付けと味覚評価を行う」と説明がありました。
これは「コーヒーに詳しい」と言う机上のお話だけじゃなく、
文字通り「鑑定」する実務の要素に、ただただ「すごい」の一言。
コーヒー好きとしては憧れます。
そんな方が第一声
「コーヒー豆は植物であり、農産物なんです」
「たしかに豆だし、木になってるけど、そこまで強調しますか」^^;と思ったこの言葉が、
この日一日のテーマであり、面白さの核でもありました。
鑑定士の資格といい、この言葉といい、
よっぽどコーヒーにこだわった方かと思いきや、
「この仕事に就いた時、コーヒーは苦手でした」 by 鑑定士さん(^-^;;;;
コーヒーの酸っぱさが苦手だったそうです^^;
そんな前置きを経て、早速コーヒーのお話へ。
まずは実がなっているコーヒーの木の写真(1枚目にちらっと写ってます。)を見ながら、
・コーヒーの木には白い花が咲き、実をつけること。
・実が赤いので、見た目から「コーヒーチェリー」って呼ばれること。
・実の大半を占める大きな種子の部分がコーヒー豆として使われること。
などをお話をして下さいました。
そして、この実が収穫された後、
「乾燥 → 脱穀 → 精選」の工程を経て、”生豆”と呼ばれるものになります。
こんなのです。(・∀・)つ
よく見るコーヒー豆より薄茶、むしろ肉眼では緑っぽく見えます。
香りもコーヒーの”香ばしさ”ではなく、それこそ植物!豆! そして、どこか青臭い(笑)
これが焙煎されて、ようやく
いわゆる”コーヒー豆”としてイメージされるこんな状態のものになります。
上のと見比べると、かなり黒いです。
香りも苦味が利いてそうな香ばしい香り。
見た目も香りも「これこれ、よく見る”コーヒー豆”」って感じです。
並べてみるとこんだけ違います。
ついでに、お手を拝借~~~。 三本締めかいっ(≧▽≦)
焙煎した方がちょっと大きいの分かりますでしょうか?
これは焙煎すると、中がスポンジ状になって膨らむからだと教わりました。
なんかポップコーンみたい。
スポンジ状になるってことは、 それだけ空気に触れる面積が増えて、
酸化しやすくなったり、風味が逃げやすくなるんだろうな・・と想像がつきます。
よく美味しいコーヒーを飲む(何故か私のPCだと「呑む」が先に出る)ためのポイントとして、
・煎りたて
・挽きたて
・淹れたて
(豆そのものの美味しさや、焙煎方法、淹れ方は前提として)
ってのを聞きますが、「挽きたて」「淹れたて」に比べて
「炒りたて」って、つい先日まで自分にとっては実感が薄かったんです。
でも、このお話と最近ツボにはまった某喫茶店で伺ったお話とそのお店のコーヒーの美味しさで、
「あぁ、絶対大事だ」と、ものすごく納得しました。
納得しすぎて、ちょいとばかり家で焙煎したくなってきたくらい。
ちょっと話が戻りますが、収穫後の工程の中で乾燥の工程は、
ウォッシュド(非水洗式)とアンウォッシュド(水洗式)の2種類に分かれます。
ざっくり、まとめると
<アン ウォッシュド> 収穫後、水洗いせずに乾燥させる。
(メリット) 実の風味が種子に残る。 →香りもコクも出る。
(デメリット) 不純物が混じりやすく、品質に差が出やすい
<ウォッシュド> 収穫後、水洗 → 果肉除去 → 発酵 → 水洗 を経て、乾燥させる。
(メリット) 品質が安定しやすい。不純物が混じりにくい。
(デメリット) 酸味をおびやすい。風味やコクは アンウォッシュドよりちと足りない。コストがかかる。
これだけ、コーヒーの基礎知識を叩き込まれた後、
ようやく「美味しいコーヒーとはなんぞや」のお話に。
コーヒーの美味しさ二大柱は「味と香り」
三橋さんがおっしゃるには、上質なものほど
甘い香りと柔らかい甘みがあるんだそうです。
三橋さんは美味しいコーヒーを求めて原産地を探索されたことがあり、
その中で、甘くフルーティで、香り豊かなコーヒーに出会ったと語り始めました。
コーヒーの品種は300種類以上あるえすが、
世界的に経済流通しているのは
上質な香り、柔らかい酸味が特徴のアラビカ種と
酸味が少なく、炒った穀物のような香りのロブスタ種
の2種類のみ。
生産量や品質、流通経路など様々な理由で流通しない品種の中でも
アラビカ種の親玉・・・もとい原種にあたるティピカと言う品種が先に書いたようにとても美味しく、
「原種がこんなに美味しいなら、昔はもっと美味しかったんじゃないか」
「昔の野菜が美味しかったと言われるのと同じなんじゃないか」と言う思いから、
「復活の香り」開発にいたるお話に熱がこもってきます。 だから”復活”なんですね。
こんなコーヒーは飲んでみたい。
今更ながら、思いました。
いえ、このイベントで興味が合ったのは
一に「美味しいコーヒーの淹れ方」、次に「コーヒーのことをもっと知りたい」だったもので^^;
でも、ティピカは流通に壁があるので、
この美味しさをもつコーヒーを商品化するために、美味しさの秘訣を研究。(つω`)
行き着いたのが「自然発酵」の過程にあるんじゃなかろうか?
それならビールやウィスキーを得意とするサントリーの技術はもってこいだ。
個人的には企業記述うんぬんよりも
焙煎やブレンドを試行錯誤する過程が
「料理が好きなので楽しかった」とおっしゃってたのが、妙に面白く印象的でした。
お次は、一番楽しみだった「美味しいコーヒーの淹れ方」です。
【おまけ】
コーヒーを収穫し、乾燥させる過程はこんな建物を拠点に行われます。
これはどうってことないですね。
建物の周りではコーヒーの木が育てられてます。
どんくらい広いかっちゅーと・・・
こんくらい
これには皆さん圧倒されてました。
広さは東京で言うなら港区、千代田区くらい・・・道産子にはピンと来ませんが^^;
公式ブログで
イベントの様子を書いた記事でも
「参加者の皆さんもビックリ!」と書かれてます!
って、全員カメラかまえてるし (´ー`;;
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